日本では秋〜冬(10月〜2月)の鉢花として流通しています。花の少ない冬の時期にも開花しますので、さみしくなりがちな冬を彩る鉢花のひとつとして人気があります。以前はイワタバコ科の中でもシーマニア属に分類されていたので、この名前がありますが、現在はグロキシニア属に分類されています。属名は、植物学者のドイツのグロキシンGloxinの名にちなみます。よく鉢花で「グロキシニア」の名前で出回っている植物とは同じイワタバコ科で名前からして一見仲間のようですが、一般に言うグロキシニアはシンニンギア属の植物で性質や形状なども大きく異なり、全く違う植物です。
花は鮮やかなオレンジ色の筒状でまるで金魚が口を開けているようなかわいらしさです。内側は黄色で、小さな斑点があります。花の長さは2.5cm程度です。草丈30cm〜60cm。地下か地表近くに匍匐茎が伸びて株立ちし、細い葉を多数着けます。日当たりのよい温室で栽培すると冬でも花を咲かせます。花期はかなり長く、秋から春に生育を続けながら、花を咲かせます。 林地を好み、過湿と蒸し暑さと強い日差しを嫌います。シーマニア・ネマタントデス(Gloxinia nematanthodes)という鮮やかなチェリーレッドの花を咲かせるちょっと珍しい原種系のシーマニアもあります。
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