学名Rosmarinusは「海のしずく」という意味で、海岸沿いに多くみられ、つゆのような紫色の小さな花をつけることからつけられたのではないかと考えられています。ローズマリーが有名になったきっかけは、14世紀のハンガリーの老齢の女王が献上された痛み止めのチンキ(ハーブをアルコールで漬けたもの)を利用したら、持病が治り、元気になって、隣国のポーランドの20代の王子にプロポーズされたことから、このハンガリアン・ウォーターは“若返りの水”と呼ばれ、その主成分がローズマリーだったことからです。
ヨーロッパでは、ローズマリーの木を庭に植えておくと魔女除けになるといわれていたため、多くの家の庭先で栽培されていたようです。また、これを薫香としてたいたりしていたので、「香木(アンサンシエ)」という古いフランス名があります。
立性、半匍匐性、匍匐性のものがあります。立性のもの(トスカナブルー、マジョルカピンク、マリンブルーなど)は葉がやや大型で、高さが2mくらいになり生垣にも使えます。半匍匐性のものは高さ30〜80?で、香りが良いので料理用にも使います。匍匐性のもの(フォタブルー、プロストラータス、モーツァルトブルーなど)は高さが30?以下で枝が横に茂り、花壇などによく使います。開花期は4〜6月で、花色は青〜紫色のものが多いですが、白やピンクのものもあります。その性質、色を確認して、株がしっかりしたものを選んで植えましょう。
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